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※ 本誌掲載情報は2023年9月現在のものです。
古事記の「記」、日本書紀の「紀」を合わせて「記紀(キキ)」と呼びます。
記紀は約1300年前の奈良時代に天武天皇の命令で作成され、日本書紀より8年早く完成した古事記は、現存する日本最古の歴史書とされます。
完成までに要した年数や全体のボリュームなどいくつか異なる点はあるものの、どちらも神話の時代では天地開闢に始まって、神々の誕生や天孫降臨など共通した物語が取り上げられています。
必死に国をつくり、いきいきと夢を追い、大切な家族を守る神さまたちの姿。いつの時代にも通じるものがあるからこそ、記紀は大切に受け継がれてきたのかもしれません。
神さまたちの世界では、ちょっとしたもめ事はあっても、すぐにみんなニコニコ。
でも地上では、小さな争いでも大きな戦いを招いてしまうことがあります。
戦いから生まれたお話がいくつか宮崎に伝えられてきました。戦いから生まれるのは哀しみだけとは限りません。
希望の種も宿すのでしょう。その種は宮崎の土地で、温かな物語となって芽吹きました。